1月の香港に続き、国内では初となる藤原 大さんの展覧会の告知ビジュアルを制作しました。

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human nature Dai Fujiwara
2021年7月17日(土)〜9月5日(日)

以前の記事でも紹介させていただきましたが、藤原さんはISSEY MIYAKEで主任デザイナーを務めた後、様々なクリエイティブ活動でご活躍されていて、近年はアーティストとして自然界に存在するものを創作の始点としながら、最新テクノロジーをかけ合わせるスタイルで創作活動を行っています。すでに世界的な評価を得ており、尊敬するアーティストのひとりです。藤原さんのような方と仕事ができることは、自分自身にとっても貴重な経験で、今回は新しい価値観との出会いやこれまでの経験をより深めることができたと実感しています。

今回のテーマである「人の中にしかない自然」というテーマを伺った時、人と自然の関わりを考えていくことにすごく興味をそそられました。しかし、それをどう咀嚼すればその概念を表現するようなデザインができるのか、まずは「自分の内側にある自分の考える自然」と向き合うことが課題となりました。すぐにその答えが見つかるはずもなく考えを巡らせていたところに、瀧本幹也さんが撮影した烏帽子岩の写真が届きました。烏帽子岩は茅ヶ崎で誰もが知っている名所ですが、僕たちが知っている烏帽子岩の姿ではありませんでした。まさに大自然を切り取ったものでありながら、不思議と島自体が生き生きとした生命体ようのような、ミクロの世界の細胞ようにも見えました。この写真を受けて、これまで曖昧だった自分の考えの輪郭が明確になっていったのを覚えています。

僕は「人」と「自然」を想起させるべく、写真をピクセルになるまで拡大し、そこから代表色を3色抽出しました。赤いタイポグラフィ（HumanとNature）は細胞の間を循環する血の流れのように生き生きと鼓動を打ち、また波と呼応するゆらぎをイメージしながら制作しました。

もしよければ茅ヶ崎美術館へ足を運んでみて、実際にその世界観に触れてみてください。