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NYのクリスマスツリー事情、その後
2021.1.5
2021.8.18
7月と昨日と二回、大谷選手の試合をヤンキースタジアムで観戦してきました。残念ながらヒットは見れませんでしたが、近くで見るとその存在感の大きさ、堂々した振る舞いと佇まいに驚きました。
当たり前の行為かもしれませんが、彼ほどの立場になればそれにあぐらをかいてしまうこともあるかもしれません。けれど、彼は常に謙虚な姿勢を保っているので、すごいなあと思っていたのですが、ある時、大谷選手が高校一年生の時に書いたマンダラチャートという目標達成のフレームワークがあることを知って、彼の立ち振る舞いの原点を知ることができたような気がしました。このチャートの大谷選手の目標の立て方が非常に勉強になったので紹介させてください。
僕は小学5,6年生のときに、その後の自分の人生に多大な影響を与えてくれるような恩師との出会いがありました。それが当時の担任の松尾先生です。先生がある日突然「よし、みんなでやってみよう」とクラス全員に提案したものが、その名も『なまけ心に負けるなシート』。
内容はとてもシンプルで毎日自分が決めた時間だけ勉強を頑張ろうというものでした。目に留まる自宅の机の横にかけておいて、毎日達成した勉強時間を記入していくシートです。そして先生は、もしみんなが勉強が続けられたら、お祝いに野球観戦に連れて行くという約束をして、2年後、実際に果たしてくれました。30年前の当時、小学校の担任の先生が自腹でクラスの生徒全員をプライベートで野球観戦に連れて行くなんて、本当にあり得ない発想だったと思います。
11歳の頃、僕は先生に言われるがままに一日40分と時間を設定して、まず3日間頑張りました。これは行けるぞと思って、次の日は45分、50分、55分と伸ばしていって、ついには始めて一週間経つ頃には1時間まで続けることができました。これに気分を良くして、この毎日一時間というのを頑張って守ろうと思い、小学校を卒業するまでの2年間は一度もサボることなく毎日1時間以上自主的な勉強を続けることができました。
JAGDA(ジャグダ)新人賞という39歳以下に与えられる日本グラフィックデザイン協会が主催する国内トップのアワードがあります。その賞は日本全体のグラフィックデザイナーの中で一年に3人しか受賞することができません。僕は30歳からチャレンジを始めて、そこから9年かけてスキルを積み重ねて、38歳でようやく受賞することができました。
9年間、特に後半は、もうダメだ、自分には才能がない、挑戦するのを辞めようと何度も考えました。でも、自分が立てた目標を達成したい思いが勝り、なんとか続けることができました。今振り返ってみると、小学校時代の『なまけ心に負けるなシート』で鍛えられた続ける力の影響があったと思います。そして、多くのデザイナーの先輩が親身になってくれてアドバイスをくれたことも大きいです。もしかしたら、先輩方は諦めずに粘り続ける様子を見て、親身になってくれたのかもしれません。そういう意味で「運」も引き寄せたとも考えられます。
とはいえ、僕の個人的な考えですが、努力すれば必ず目標が達成できるとは思っていません。特にスポーツの世界においてはそれが顕著だと思います。どんなに努力しても、どんなに想いが強くても勝てない、叶わない時もある。ライバルも多い。運だってある。何よりしっかりと戦える選手生命が短い。でも、目標に向かうためには多かれ少なかれ、必要なことは努力を続ける力だとも思っています。大谷選手のような天才でさえも!
来週は夏休みをいただいてお休みさせていだきます。次回更新は8月31日を予定しています。
Information
MdNデザイナーズファイル2021の装丁デザインをしました。
発売日 :2021-02-24
仕 様 :A4判/272P
ISBN :978-4-295-20099-4
価 格 :本体 3800円(税別)
出版社 :エムディエヌコーポレーション
販 売 :Amazon 楽天ブックス ヨドバシ.com
詳細はMdN BOOKSをご覧ください。