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大谷選手の大活躍の裏側、目標の立て方
2021.8.18
2021.7.27
それは他人に冷たいのではなく、自分自身がしっかり意思表示をし、正しく冷静に主張するという文化だからなのです。何も発言しない場合は、自動的に反対意見なし、そのまま賛成という流れになります。ともすれば、意見を言わない=反対意見がない、つまり異論がないハッピーな状態にある、と捉えられ、更に相手が意見をゴリ押ししてくることもあります。納得できてないという顔の表情だけでは相手は全く察してくれないことを心の底から学びました。意見は顔ではなく、口に出す必要があります。リモートワーク中心になって、ますます表情が見えにくいコミュニケーションにおいてはその重要性が増しています。
アメリカに来た当初、色々な方から「少しでもおかしいと思ったら意見を伝えるべき」「クレームは冷静にしっかりと何をして欲しいのか明確にする」などのアドバイスをいただいてはいましたが、今ひとつピンときていませんでした。実際にその状況になってみると、主張をしなければ損をするということが理解できました。
この場合は、スプライトに水を足された瞬間に「新しいのと交換してください」と主張すればよかっただけなのです。スプライトに水を足される→新しいのと交換してくれるだろうという期待をしてただ待っている、これはアメリカでは通用しないことを学びました。そして無言のオーラ、これが一番通じません。笑 いくらオーラを発しても、無言はこの状況にアグリーという意思表示になってしまいます。
同じようなエピソードは、他にもいくつもあります。例えば、ニューヨークでの住まいを決める時、同じビルディングの部屋をいくつか見せてもらい、その中のひとつが気に入ったのですが、その部屋だけキッチンが古いタイプでした。そういうものなのかなと、その時は遠慮して何も聞きませんでしたが、やっぱり気になって後から「このキッチン新しくしてもらえませんか?」と聞いたところ、不動産エージェントの人はちょっと上の人と相談してみるわ。と言って、結果、キッチンはもちろん、冷蔵庫からストーブ(日本のガスコンロ台)、オーブン、フローリング、棚などすべてがリノベーションされました。まさに何でも聞いてみるべき、主張してみるべきなんだなと思った瞬間でした。何も言わなければ、この人はこの状態で満足していると、捉えられてしまいます。
厳密に言えば彼らはアマゾンの販売代理店で、アマゾンと販売者と配送業者と私の間で責任を誰がとるのかという議論が始まりました。結果は販売者側が配送業者にクレームを出すという形で落ち着いたのでよかったのですが、これも声をあげなければ自分が損をしていたところでした。これぞアメリカの洗礼。というのを今もまさに受けていますが、話が長くなるのでこの辺で……。アメリカ人が幼い頃からネゴシエーション力やディベート力を鍛える理由がよくわかります。
Information
MdNデザイナーズファイル2021の装丁デザインをしました。
発売日 :2021-02-24
仕 様 :A4判/272P
ISBN :978-4-295-20099-4
価 格 :本体 3800円(税別)
出版社 :エムディエヌコーポレーション
販 売 :Amazon 楽天ブックス ヨドバシ.com
詳細はMdN BOOKSをご覧ください。